母親の愛情。50年前に撮影された世界中の母と子の絆を捉えた写真シリーズ「Mothers」

88歳の写真家Ken Heyman(ケン・ヘイマン)の長い間行方不明となって写真作品「Mothers」が数年前に発見されました。見つかった「Mothers」という写真作品は1960年代に世界中の母と子を撮影したもので、その作品があまりに感動的で素晴らしいということで話題となっています。今から約50年前にアメリカをはじめヨーロッパはもちろんモロッコ、プエルトリコ、ガーナ、日本、エジプト、ペルーなどの国に訪れ母子の姿を切り取っています。世界は愛で満ちていることを実感できる素晴らしい作品ですね。

母親という存在が子供にとって親であるということは、ある意味、永遠に変わらない事実なのでしょう。いくつになっても自分を産んでくれた人であることは写真を振り返って見ても、人それぞれに母親とはどういった存在であるかということについて一呼吸おいて考えさせるきっかけになりました。

写真家はなぜ母子に着目したのでしょうか。その問いの核心は本人のみぞ知るのかもしれませんが、この問いの裏側には単なる親子の美談だけではない愛情という目に見えないことの可視化をしたという解釈もできそうです。

愛情を可視化するという写真から、見る人の記憶とオーバーラップしてまた新たに「母親とは何なのか」という考察を産むことが写真家の本当の望みだったということは考えにくいですが、この時、この瞬間に、シャッターを切らなければ、今回ご紹介した写真に写った人たちは老いて、いずれ亡くなっていくという事も逆に考えさせられる点でもありました。

母親とは永遠であって、またそうではないことを意味しているのでしょう。

1枚の写真に無限大の母親の愛情を感じるということができる点で、写真とは本当にその瞬間を切り取って何年も残す、途方もない技術に思えました。











Ken Heyman






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