1人の郵便配達人が33年かけて作った石の建築物「シュヴァルの理想宮」

こちらはフランスの郵便配達人Joseph Ferdinand Cheval(フェルディナン・シュヴァル)が33年かけて作った石の建築物「シュヴァルの理想宮」という建物です。フランス南部にある片田舎のドローム県オートリーブにあります。

ご存知の方も多くいらっしゃると思いますが、この建築物はフランスに存在し、当時、郵便配達の仕事をしていたシュヴァルは仕事が終わると毎日黙々と石を積み上げたそうな。ちなみに石工や建築の知識などは一切なかったそうです。

なぜこんな建物を作ろうと思ったのか、それは仕事中に変な形の石につまずき、その奇妙な石の形に魅了されたからです。その出来事をきっかけに石を収集することになり、台車を使い集めた石を積み上げ、この「理想宮」を作りあげました。

1879年、43歳で始めた「理想宮」作りは33年後の1912年、76歳の時に完成し、現在ではフランス政府により国の重要建造物に指定され、修復も行われています。

情熱や執念に似た感情が石の集積から伝わってきますね。サイズは大きさ横幅26m×縦幅北14m、南12m×高さ10mです。

Postman Cheval’s ideal palace






近くで見ると、石のほかに貝殻なども装飾として使われており、動物や奇妙なフォルムの人物たちの彫刻作品も建築と一体化しています。






こちらは当時、Joseph Ferdinand Cheval(フェルディナン・シュヴァル)が作業している様子を撮影した写真です。台車を引いている姿や木の足場で作業してる様子がわかります。

「理想宮」自体は実際にする家ではなく、お墓としての役割を想定してそうですが、法律や教会の反対によって不可能になり、教会にある墓を用意し、そこにまた小さな「理想宮」を1914年から1922年までの8年間を費やし制作しました。

この墓は「終わりなき沈黙と休息の墓」と名付けられ完成した2年後にその墓に入ることになります。

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郵便配達夫シュヴァルの理想宮

夢の実現するところ―郵便配達夫シュヴァルの理想宮に捧げる

 
 
 

2016年7月16日に投稿された記事を再編集しています。

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