【驚愕】アルツハイマー病になりながらも自画像を描き続けた画家の記録

イギリス・ロンドンの画家ウィリアム・ウテルモーレン(William Utermohlen)の絵画作品をご紹介します。1933年生まれのウィリアムはアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)を患った画家として有名で、発病から晩年の作品変遷は驚愕の内容です。

ウィリアム・ウテルモーレンは、1933年にフィラデルフィアで生まれました。彼は1951〜1957年にWalter Steumfigの元、ペンシルベニア美術アカデミーでデッサンと絵画を学びました。彼は1957〜1959年にオックスフォードのラスキン美術学校で芸術の研究を続け、1960年からロンドンに住んでいました。1962年にはロンドンに定住しており、そこで彼は美術史家パトリシア・レドモンドと出会い、結婚しました。翌年の1963年には最初の個展をトラバースシアターギャラリーで開催しています。






こちらは1962年~1991年に制作された絵画作品です。年齢で言うと29〜58歳に制作されました。画家として活躍し画廊とも契約するほどだったそうです。

1995年、62歳の時にアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)と診断されます。その時のエピソードが以下。

ある日事件が起きる。ウィリアムは自分が教えている絵画教室に行くことをすっかり忘れてしまい、生徒から連絡を受けたのだ。今までそんなこと一度もなかったのに、その日が何曜日なのかがわからなかったのだ。又、家計の管理の時は計算がおぼつかなくなり始めていた。さらに、ある時パトリシアは長い付き合いの画商から、ウィリアムが最近画を納めてくれないという相談を受ける。不安に駆られて画商と共にアトリエに行くと、そこにはキャンパスの前に呆然と座ってウィリアムの姿が…。周りは描きかけのまま放り出された画でいっぱいだった。鬱病じゃないかと心配したパトリシアは、ウィリアムを病院に連れていくことにした。そして思いがけない病名を告げられる。ウィリアムはアルツハイマー病と診断されたのだ。

アルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)は、高齢者における認知症の最も一般的な原因で、不可逆的な、つまり、そっくりもとの状態へ戻すことが不可能な進行性の脳疾患のことです。
記憶や思考能力がゆっくりと障害され、最終的には日常生活の最も単純な作業を行う能力さえも失われる病気です。ほとんどのアルツハイマー病の患者では、60歳以降に初めて症状が現れるという脳の病気です。アルツハイマー病の名前は、アルツハイマー病を詳細に研究し記載した精神科医アルツハイマー博士に由来しています。


以下から1995〜2000年に描かれた自画像作品です。診断受けたウィリアムは奥の励ましでアルツハイマー型認知症(アルツハイマー病)という病気を自画像という作品で描くことを決心します。1995年当時の絵からご覧下さい。上の自画像は1967年、34歳の時の作品です。

アルツハイマー病と診断された1995年に描かれた作品

1996年

1997年

1998年

1999年、彩色された最後の作品。この作品以降、ウィリアムは自分の顔を認識することが出来なくなりました。

2000年。アルツハイマー病と診断され5年が経過。

1995年から2000年の5年間の様変わりが凄まじいです。しかし、ウィリアムの描いた自画像は医学的に奇跡と言われています。
治療を受けながらこれらの絵を描くことは相当難しいみたいですね。ウィリアム・ウテルモーレン(William Utermohlen)は2007年に亡くなられています。


参考元:123






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2013年11月6日に投稿された記事を再編集しています。

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