静寂と非現実感。シンプルで美しいモノクロームポートレイト

こちらはハンガリーのフォトグラファーNoel S. Oswaldのポートレイトです。最低限に設定されたシンプルな構成要素がとても印象的ですね。白と黒のコントラストがとても美しいです。

Oswaldの作品はFacebookのアーティストページやアーティストの公式サイトにて公開されています。Oswaldの作品には後ろを向いた黒髪の女性が多数表現されているのも印象的です。以前執筆した記事で25歳のChristopher J. Riveraというフォトグラファーをご紹介しましたが、今回のフォトグラファーも若手でその年齢を感じさせない作品の静けさから、「本当に23歳?」と驚いてしまうでしょう。

海外における作家の中で空虚さのあるOswaldのような作品はとりわけ珍しい訳ではなさそうですが、作品は国によっても話題性や評価が異なるのかもしれません。
作品の今後もさることながら制作手法も気になるところで、自らをフォトグラファーとしながらも、作品にはどこか絵画におけるコンポジションやコントラストの美しさがあります。また、今回の作品を音楽になぞらえたら、ポストクラシカルであったりチルアウトあたりの静かでしっとりした音楽が聴こえてきそうです。

日本では、この手の静謐な作品を若手が制作するというケースは珍しいかもしれません。成熟された、あるいは気負いを感じさせない堂々たる精神性といっても過言ではないくらいの上質な作品は、見る人に一体何を考えさせるのでしょうか。
















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