【天才画家】類稀な観察力。デューラーの描いた「手」に見るデッサン力

ドイツのルネサンス期の画家アルブレヒト・デューラー(Albrecht Dürer)(1471-1528)が描いた手のデッサンをご紹介。

直下の作品は37歳の時に描いた「Hands of an Apostle」(1508)です。祈りを捧げる弟アルバートの手を描いたとされている作品です。デューラーのデッサンはいつみても凄いわけですが、手をモチーフにしたデッサンがとても多く、肖像画でも手のポーズは絵の中の構成要素としてかなり比重があります。

指の1本1本が異様な生命力に満ちた存在感があり、観察による描写とデフォルメされた造形は見るものを圧倒する力があります。描かれた手と同じポーズを取ってみると、その手に何を見たのかがわかるかもしれません。

デューラーの父は、彼が生まれる16年前にハンガリーからニュールンベルクの 近郊に移住してきた鍛冶屋だったが、18人もの子沢山だったため、 鍛冶仕事や雑用程度の手間賃稼ぎに追われて、 生計を建ててゆくのが困難だったとされる。
鍛冶屋のアルブレヒトとアルバートの息子2人がある日相談して、 コイントスに勝った方がニュールンベルクの町にゆきアカデミーで絵画の勉強をし、 負けた方が4年間炭坑で働き学資を稼ぐ。そして4年経った後には、 絵で生計を立てるようになった方が、最初働いていた兄弟の絵の勉強の学資を出す。 こんな約束だった。

生の感動伝えるデューラーより






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デューラーの素描 (版画と素描 新装)
前川 誠郎, デューラー
岩崎美術社
定価 ¥3,093(2017年12月8日23時12分時点の価格)

 
 
 

2014年9月18日に投稿された記事を再編集しています。

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